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2016.05.09
  • 多角的事業で瞬く間に急成長、日本ビジネス界の異端児
  • DMM.com 取締役会長
  • 亀山 敬司
DMMはジャンルを問わず多角的に事業展開している企業だ。メガヒットとなったオンラインゲーム「艦隊これくしょん」「刀剣乱舞」の運営、FX口座数国内第1位を誇り、2015年には取引高世界一の記録を作ったDMM.com証券、世界中に規模を拡げるオンライン英会話のDMM英会話と華々しい成績を残してはいるが、その創業者である亀山氏はインタビューへの登場も少なく、謎が多い人物とされていた。最近ようやく、顔出しNGではあるもののインタビューが可能となり始めた亀山氏に、急速に業績を伸ばすDMMの経営についてお話をうかがった。
  • 株式会社DMM.com
  • 住所 / 東京都渋谷区恵比寿4丁目20番3号恵比寿Garden Place Tower21階
  • URL / www.dmm.com

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■ ビジネス人生の始まりは露天商から


亀山氏は敏腕実業家らしからぬ語り口の人物だ。そんな気負いのなさが感じられる亀山氏ではあるが、その経歴はビジネスへの挑戦に満ちている。
19歳の時、ふと目についた道端の外国人露天商に師事して始めた路上アクセサリー販売から、亀山氏の事業生活は始まる。24歳の頃には姉が経営していた飲食業を手伝って欲しいと頼まれ帰郷、このチャンスに亀山氏は雀荘やプールバーなど様々な業態をチャレンジしていった。この「何でも試す」というスタイルは現在の多角的な事業にも反映されている。亀山氏は実家も様々な商売を手掛けていたというから、可能性がありそうなものならば何でも挑戦してみるという姿勢は家業から学んだものなのだろう。
故郷で試した多数の事業のうち、大きく成功したのがレンタルビデオ事業だった。レンタル料金を相場よりも下げたことが成功へと繋がり、周辺のレンタルビデオ店を次々と傘下に収めていった。


■ 手にモノが残るビジネスが必要


レンタルビデオ店の商売はうまくいっていたが、この業態は早いうちに廃れてしまうだろうと亀山氏は考えた。今のうちに次を考えなければならないが、今度は小売よりもモノや権利が手元に残る事業をしたいと思った亀山氏は、自らがビデオのコンテンツの権利を持つことにした。早速制作プロダクションを立ち上げたが、映画やアニメはコンテンツの権利を買うだけでも何千万というコストがかかり、手元の資金では太刀打ちできない。ただ、アダルトコンテンツの場合には数百万とコストが極端に下る。そこで亀山氏はアダルトコンテンツの版権ビジネスをスタートすることとした。
ビデオの販売については一工夫した。この業界では問屋の倒産率が高く、倒産するたびに被害があったため、亀山氏は問屋を通さないシステムを考案する。それは小売店に数本のビデオを直接送り、その中から必要のないものは返送してもらうという、いわゆる「富山の薬売り」のようなシステムだった。こうして問屋を通すリスクを解消し、さらに1990年台前半には早くもPOS(販売時点情報管理システム)を導入、ビデオの売れ筋を把握しながら作品を制作することでヒット作を生み出していった。


■ 続々と新たな事業を立ち上げる


制作プロダクションが軌道に乗ったことで、次に始めたのが動画配信サービスだ。こちらはまだインターネット黎明期の1998年にスタート、まだ無名だったAKB48の動画配信契約をものにするなどして、2006年には黒字化している。
現在DMMは太陽光発電、オンライン英会話、3Dプリンター利用サービス、DMMGAMESなど様々なジャンルに手を広げている。中でも英会話事業は2013年スタートし、今では中国、韓国、ブラジル、トルコ、イタリアと世界に拡がっている。初めは会員数を増やすために思いきって半額でスタートしたが、当然続ければ続けるほど赤字となるため、毎年少しずつ料金を上げている。そもそも英会話事業は講師のコストがサービスの大半を占めている為、半額では完全に赤字となるのだ。これまではフィリピンの講師が主だったが、今では新たに英語を第一言語とするネイティブを講師とするワンランク上のプレミアプランも登場しており、来年には黒字転換する予定だ。


■ アフリカ事業がスタート。社内公募で行きたい社員がアフリカへ


更に新たな海外事業として打ち出しているのが、アフリカへの進出だ。
アフリカ進出の方法は非常にユニークだ。社内でアフリカに行きたい社員を募り、厳選した10名に1人当たり100万円を託してアフリカに送り込む。アフリカチームのミッションは「何かを探してくるように」というもの。それぞれがアフリカ全土に散って3ヶ月間で「何か」を探してこなければならない。何かとは儲かりそうなビジネスでも、投資先でも、人脈でも良い。「事業のスタートというのはそういうもの」だと亀山氏は語る。 アフリカ進出のきっかけは亀山氏自身のアフリカ旅行だった。亀山氏は一人旅を好んでおり、2015年の夏にも1人でアフリカを巡っていたのだという。そこで出逢った日本人が「アフリカはB2BでもB2Cでもなくて、B2Gだ」と教えてくれた。Gとはガバメント、政府と繋がることができるという意味だ。アフリカには中国人は多数進出している。だが日本人はまだまだ少ないこともあって、政府の人も気軽に会ってくれる。今後日本人が増えてきたらこうした状況もなくなるだろう。だから「早めに行っておいたほうが得かな」と亀山氏は語る。日本人の海外事業というとまず細かい計画があってのもののように思われるが、亀山氏のアフリカビジネスは将来の姿が今のところ全く見えない。日本企業らしからぬそのおおらかな姿勢は、冒険の楽しさを内包している。アフリカ事業には、最低でも毎年5億円の予算を確保している。
中国に関しても進出の気持ちはある。中国ではエンターテインメントがブームになっていることもあり、すでに「刀剣乱舞」の中国進出が決まっている。他にもエンターテインメントがブームとなっている中国に3Dプリントサービス、自作したものを売買できるクリエイターズマーケットなど、個人のものづくりのプラットホームである「DMM.make」、最新技術で立体的な映像を可能にするホログラフィック劇場「VRシアター」なども仕掛けていきたいと考えている。


■ 成功するビジネスの見分け方


亀山氏が狙うのはいつもブルーオーシャンだ。誰もが行かないところ、伸びそうだがまだあまり人が出ていない分野、「先駆者がいないからやりやすい」分野を狙っている。AKB48の動画配信にしても、艦隊これくしょんの配信にしても、まだ先行きがわからず人が手を出さない分野を選んで成功した。成功率は野球で例えるなら「ヒットが3割、ホームランが1割」なのだという。
亀山氏は過去のインタビューで、「50歳を超えてからは自分でのアイデアを出すことが難しくなってきたため、今は若い人たちにアイデアを出してもらっている」と語っている。実際にオンライン英会話もやりたいとアイデアを持ち込んだ人がいて始まったものだ。
社内からもアイデアは出るし、DMMが有名になったために外部からアイデアを持ち込む人も増えている。その膨大なアイデアからこれぞという物を選び出す目利きこそが亀山氏の真骨頂なのではないかと思っていたのだが、亀山氏自身は「僕は目利きできないのでわかりません。逆にダメなものはわかります。『艦これ』とかもわからないけど、どうする?わからないけどやる?という感じ。ヒットするものが分かると言うか、ヒットしないものしかわからない(笑)」と語る。
膨大なアイデアの中から将来性のないものを外す。残った1割ほどのものは将来がわからないから試しにやってみる。スタートして半年ほどするとうまくいくかいかないかはわかるので止めるか続けるかを決める。これが亀山氏の成功する事業の選別法だ。
人もまた事業と同じだ。どんなビジネスにしてもやらせてみないとその人にどんな特性があるのかはわからない。だからチャンスを与え、うまくいけばそのまま続投させ、ダメだったら平社員に戻す。DMMでは大きなビジネスを成功させれば、報酬もうなぎのぼりに上がる。実際、8億円もの年収を得ているスーパー社員もいるのだという。しかもそれほど巨額の報酬を得ているにも限らず、その社員は役員ではない。DMMでは役職によって給料は左右されないのだ。


■ ギャンブルは嗜むくらいが良い


「DMM」という社名にはもともと意味がない。ドメインを取得する際、文字数の少ないアドレスで空いていたのが「dmm」だけだったというのが社名誕生秘話だ。亀山氏はそれほどテンションを上げて仕事に打ち込むということがないのだという。「あんまりグーってなりすぎるとだいたい失敗しますね。冷静に判断できませんから。執着を持ちすぎると泥濘にはまります。ギャンブルも嗜むくらいが良いでしょう」と語っているが、社名の由来からもその淡々と冷静な様子が窺える。昔は大学生がハマるようなギャンブルに興じたこともあるが、今では「ギャンブルというとビジネスが一番ギャンブルです」と語る。
将来の目標はというと「特に大きな目標もないので楽しくやっていければいいです」と答える亀山氏はインタビューでも気負うことなく自然体だった。

 

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